更新日 : 2021/04/19
幼稚園と託児所の大きな違いは「認可の有無」です。そもそも幼稚園は国が定めた基準を満たした認可保育施設です。託児所は認可外保育施設であるため、施設の大きさや職員の数など設置基準が異なります。
幼稚園は義務教育やその後の教育の基礎を培うために幼児を保育する施設です。心身の健やかな成長のために適切な環境を与えて育成を促しています。幼稚園では園長や保育の資格を持った教諭、事務員が働いていますが、働いている教諭の管轄は文部科学省です。そのため、保育だけではなく教育的な観点も重視しており、開設する時は教育施設として文部科学大臣の定める設置基準に沿わなければなりません。託児所も基本的に保育の資格を持った職員が勤務していますが、主に保育が必要な子どもの心身を育むことを目的としています。開設する時は認可外保育施設指導監督基準に沿う必要はありますが、幼稚園のように備えなければならない施設基準が明記されているわけではありません。幼稚園と託児所では観点が大きく異なるのです。
幼稚園の保育時間は基本的に9時~13時間の4時間です。教育を重視しているためお昼寝などの時間は設けられていません。保護者の事情によって預かり保育を行う場合もありますがそれほど長い時間ではないため、保護者が働いている場合は祖父母など周囲の協力が必要です。一方、託児所には保育時間の規定はありません。保護者と運営側によって保育時間が判断されます。
託児所と同じように保育園も保育を目的とする保育施設です。0歳児~小学校入学前の乳幼児を対象とし、働く保護者の代わりに保育に適した環境で子どもたちを保育しています。現在は保護者のさまざまな保育ニーズに応えられるように幼稚園と保育園を一体化した認定こども園も増えています。
保育園は児童福祉法によって定められた児童福祉施設です。敷地に対する園児の数や園児数に対する保育士の数など、さまざまな条件を満たさなければなりません。一方、託児所には明確に定められた法律はなく、認可外保育施設指導監督基準に沿って整備されているだけで、保育園に比べると制限は少なめです。
保育園と託児所の大きな違いは保育時間でしょう。保育園は基本的に8時間保育です。保護者の事情によっては延長保育を行う場合もありますが、それほど長くはありません。託児所には保育時間の規定はなく、保護者と運営側によって必要な保育時間が判断されます。
保育園にも備えなければならない施設基準が定められており、その中には調理室や屋外遊戯場なども含まれています。そのため、保育園では保育士だけではなく、調理員も働いています。一方、託児所は基本的に保育士が中心となって子どもたちの保育にあたっていますが、施設によっては資格がない人も働いています。
幼稚園と保育園の基準について記載しているサイトを紹介しますので、幼稚園と保育園、託児所の違いについてもっと詳しく知りたい人は参考にしてみてください。